株式会社ジーティーオノエ

タッピンねじ 新鋼種SWCH 10AM・10CR

タッピンボルト材の採用により、今までにはなかった理想的な『タッピンねじ』が誕生

表面硬度の大幅なUP

新鋼種品の表面硬度 600HV~800HV
従来品(SWCH16A/SWCH18A)では550HV程度。
従来のねじでは、写真1のように『ねじ山』が潰れていませんか?
最悪の場合、『ねじ山』が潰れて、ねじ込めない時はありませんか?
組立作業中、このような状況でのトラブルで困っていませんか?
GTOねじ(写真2)では表面硬度が高く、『ねじ山』のダメージが 軽減されます。
この事により、組立作業中のトラブルを一挙に解消!
”生産性の向上”と”安全な締結”を実現します。

写真1:従来品
写真1:GTOねじ

ねじ込みトルクの低減と安定

GTOタッピンねじは重要な、ねじ込み性能が低トルクで締結でき、ねじ込み速度が速く強靭なタッピンねじの誕生により、今まで以上の引掛率向上を達成することが可能になります。 このことにより、ゆるみに強い保持力の高い締結が可能になりました。

従来品
GTOねじ

ねじ込み性能及びねじ込み後ダメージ

ねじ込みトルク
  SWCH10AM SWCH16A
最小値 1.43 N・m 1.84 N・m
最大値 1.67 N・m 2.72 N・m
範 囲 0.23 0.88
平均値 1.55 N・m 2.29 N・m
偏差値 0.07 0.30

表面・心部硬さ比較

TH4×8 SWCH10AM・SWCH16A硬さ比較
SWCH10AM SWCH16A
ロットNo. 表面硬さ(HV) 心部硬さ(HV) ロットNo. 表面硬さ(HV) 心部硬さ(HV)
X021204A 663
644
629
626
626
360
359
359
364
370
20341 533
539
523
563
549
323
310
316
20651 637
641
638
660
655
357
358
356
364
367
20158 565
541
533
560
554
338
344
325
平均値 641.9 361.4 平均値 546 326

ねじ込みトルク性能

SWCH10AM・SWCH16A比較
  SWCH10AM SWCH16A
 1. ねじ込みトルク 低い 高くばらつく
 2. ねじ込み時間 短い 長い
 3. ねじ部ダメージ ほとんどない ねじ自身ダメージ有り
 4. 表面硬さ 高い 低い
 5. 心部硬さ やや高い 低い
 6. 頭部じん性 問題なし 問題なし

  • 1. ねじ込みトルクは『10AM』の方が従来の『16A』と比較し、小さいトルクでねじ込むことが出来る。
  • 2. ねじ込み時間に関しては、若干ではあるがねじ込み性能が勝る『10AM』の方が短くてすむ。
  • 3. ねじ部のダメージに関して、表面硬度の高い『10AM』は殆どないのに比べ『16A』では、ねじ自身がかなり磨耗しているのが見られる。
  • 4. 表面硬さは『10AM』の方が、平均でHV100以上高くなっている。
  • 5. 心部硬さは『16A』の方が、低めに抑えられている。
  • 6. 頭部じん性は、『10AM』『16A』共に以上は認められない。

考察

上記の結果より新鋼種SWCH10AMは、従来の鋼製タッピンねじ用材料SWCH16A以上の性能(ねじ込み性能)を有し、且つ表面硬度を従来品以上に高くしても ねじ自身十分なじん性があり頭飛び等の心配もない。
タッピンねじの耐遅れ破壊特性
試験条件 n数 開発材料 SWCH10AM 従来材料 SWCH18A
SS41 鋼鈑 3.2t 破断トルクの80%締付 -18℃ 一昼夜放置後、再度締付トルク値を負荷し、破断の有無を調べる。 30本 破断なし 破断なし
SS41 鋼鈑 3.2t 破断トルクの90%締付 -18℃ 一昼夜放置後、再度締付トルク値を負荷し、破断の有無を調べる。 30本 破断なし 5本破断
SS41 鋼鈑 3.2t 破断トルクの90%締付 塩水噴霧試験槽内に 24 時間放置後、再度締付トルク値を負荷し、破断の有無を調べる。 30本 破断なし 15本破断
M5・M6ボルト 破断締付トルク最大値の80%で設定し、締付。0.1N塩酸(水道水:1000cc+35%塩酸:9cc)200時間(約11日)浸漬後の破断状況を調べる。 各10本計20本 破断なし 試験未実施